真言とは
真言はサンスクリット語の「マントラ」(मन्त्रः [mantraḥ])を漢訳したものです。
真実の言葉、秘密の言葉という意味があります。また、神呪、密呪(密言)などとも訳されます。
古来より、真言には不思議な力が秘められており、一心に念ずれば(唱える)どんな困難も克服し不安や悩み、苦しみから解放されるとされてきました。
たとえ病気や怪我・交通事故、トラブルに遭ったり、病魔や死魔、悪人や殺人者、強盗、「三障四魔」が襲ってきたとしても、それらがたちどころに恐れをなして退散し逃げ出していくとされています。
真言(しんごん)は密呪(密言)などとも訳されます。そのルーツは『リグ・ヴェーダ』の本集を形成する神聖な呪句にみてとることができます。病気を治し、災いを払い、すべての願いを叶える、そんな不思議な力、神秘的な謎を秘めた言葉ともいえます。
昔、修行で訪れたチベットでいろいろなマントラなども学んできました。今後機会をみつけてご紹介したいです。
真言は響き、波動
真言はある特別な音です。空気を振動させる「波」の形をしています。そして、その波のエネルギーを「波動」と呼びます。
空海はそれを“響き”と名付けました。
波動は、“ものを動かす力、強く働きかける力”です。
すべてを動かすことができる偉大なパワーを秘めている。
不思議な力(功徳・霊験)
参考
中村元編『仏教辞典』(第二版) 2002年、岩波